2024年3月22日よりHuluにて配信が開始されたドラマ『十角館の殺人 (英題:The Decagon House Murders)』
原作は1987年に刊行された綾辻行人のデビュー作『十角館の殺人』
発売から37年、映像化不可能と言われた傑作ミステリー小説が2024年についに映像化されました。
原作小説は未読でしたが、見始めるとすぐに引き込まれ全5話を一気に視聴しました。
ネタバレありの感想でも。
十角館での物語が垣間見える本予告映像を解禁!「#十角館の殺人」3月22日(金)午前十時〜 #Hulu で独占配信 - YouTube
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ストーリー
K大学工学部の学生でミステリ研究会の元メンバー・江南孝明(奥智哉)の元に、一通の手紙が届く。
差出人には、中村青司(仲村トオル)と書かれていた。
その頃、同じ大学のミス研メンバーたちは、合宿のため、角島にある青屋敷の離れ『十角館』を訪れていた。
江南は、中村青司から届いた手紙の真相を調べようと、青司の弟・中村紅次郎(角田晃)の元を訪ねる。
そこで、暇を持て余して遊びにきていた島田潔(青木崇高)と出会う。
二人は意気投合し、行動を共にし始める。
Hulu 十角館の殺人 第1話 より
感想
今回が初『十角館の殺人』でしたが50分前後×全5話っていうのがまたちょうどいい長さでめちゃめちゃ楽しめました。
1話1話のテンポもよく、ダレるところも一切なしで最後まで一気にストーリーに引き込まれます。
個性豊かなキャラクターたちが彩るストーリー
ちょっと拗らせてるミステリ研究会のメンバーも、それぞれ個性豊かで見ているだけで楽しいです。
エラリイの探偵気取りはどこかクセになる面白さで、コミカルな要素を加えながらストーリーにちゃんミステリーの雰囲気を出す役割になっています。
島田&江南の探偵コンビも魅力的で、2人での掛け合いや島田の飄々とした掴みどころのない雰囲気がいい感じにストーリーに緩急を出していて楽しめました。
二転三転するストーリーと衝撃の「あのシーン」
見始める前は「衝撃のあの一行」ってまた大袈裟やろ〜 と思いながら見ていましたが、角島と本土のストーリーが交差し二転三転する流れに最後まで振り回されっぱなしで、「あのシーン」はまさにその言葉にふさわしい衝撃的な展開でした。
島田警部から1人以外は殺されていて最後に残った人物が自殺をしたと聞いて、「あれ?もう1人は??」と疑問に思っていると、徐々に上がってくる顔に見覚えが...
まさかまさかと思い「ヴァン・ダインです。」と聞いた瞬間に「ぇえぇぇぇ!?」とリアルに声を上げて鳥肌が!!
というか衝撃がすごすぎて5話の内容があまりちゃんと入ってこないレベルで、見終わった後もドキドキが止まりませんでした。
巧妙なミスリードに翻弄される
冒頭の「江南=コナン」読みが、後から考えると完全にミスリードに使われていて感心しますね。
ニュースの映像でミス研メンバーの本名がそれぞれのニックネームと全く関係がないことも明かされていましたが、「あのシーン」がくるまでまさか「守須=モーリス」じゃないなんて思いませんね。
ルルウの殺害現場に残された足跡のこともあり、最後まで「中村青司を名乗る外部犯」の可能性も出ていたので本当に驚かされました。
犯人の必死さと真面目さ
種明かしのシーンは守須があまりにストイック過ぎてびっくり。
風邪の症状に誤魔化すために脱水症状になり、ボートとバイクを乗り継いで角島と本土を連日往復してアリバイを作ってるシーンは、その必死さがなんか可笑しくて笑ってしまいます (守須頑張りすぎやろw)。
計画を始める前から「結末は人ならぬものに任そう」と人ならぬもの=[神]に託して、最後はその運命をきちんと受け入れようとする守須。
千織との関係に対しても今回の計画にしても人として真面目すぎたのかもしれませんね。
最後に
『十角館の殺人』初見でしたがめちゃめちゃ楽しめた作品でした!
個性豊かなキャラクターに二転三転するストーリー、そして衝撃の「あのシーン」など見どころ満載。おもしろすぎて早速2周目に入ってますw
今回のドラマ版は原作好きの方にも好評なようなので、まだ『十角館の殺人』に触れたことがない方や原作好きの方にも必見のおすすめの作品です。
- 原作小説
- 漫画版も。原作を元にした現代リメイク版。