【感想】岸辺露伴 ルーヴルへ行く|ドラマ版の良さはそのままに

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2023年5月26日に公開された映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』

監督は渡辺一貴、脚本は小林靖子、主演は高橋一生。

2020年からNHKでドラマ化されている『岸辺露伴は動かない』シリーズの劇場版で、原作は2009年に発表されたルーヴル美術館とのコラボの同名作品『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』

ルーヴル美術館を舞台に、過去の因縁から不思議な事件に露伴が巻き込まれるストーリー。

2023年9月22日からPrime Videoで独占配信が開始されたのでネタバレありの感想でも。

 

岸辺露伴 ルーヴルへ行く VISUAL BOOK

岸辺露伴 ルーヴルへ行く VISUAL BOOK

 

 

ストーリー

 

人の記憶を本のようにして読む特殊能力を持つ漫画家・岸辺露伴(高橋一生)。

新作を執筆する過程で、青年時代(17歳の露伴/長尾謙杜)に淡い思いを抱いた女性・奈々瀬(木村文乃)に聞いたこの世で最も「黒い絵」のことを思い出した露伴は、現在その絵がフランス・ルーヴル美術館に保管されていることを知る。

「黒い絵」―

それは、この世に存在しえない黒で描かれた、この世で最も「邪悪な絵」。

その絵にまつわる奇妙な事件に興味を持った露伴は、取材とかつての微かな慕情のために担当編集・泉京香(飯豊まりえ)とパリへ向かう。

Prime Video 岸辺露伴 ルーヴルへ行く より

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感想

好評を博してすっかり年末の風物詩になっているドラマ『岸辺露伴は動かない』

今作もドラマ版からキャスト・スタッフが続投して制作されていますが、そこは劇場版!

露伴青年編やルーヴル美術館など、キャスティング含めビジュアルがどこをとっても絵になる映像が最高でした。

 

オリジナル要素

原作漫画がもともと123ページの短編作品のため冒頭からオリジナル要素が満載。

冒頭の骨董店では、初めて見る方のためにも岸辺露伴の人間性や持っている能力などを端的に説明し、さりげなく「黒い絵」の存在を思い出させる流れに。

オークション会場や露伴の家ではドラマ版でおなじみとなった泉京香とのわちゃわちゃした絡みも原作のストーリーを邪魔することなく追加されていました。

そして木村文乃が原作通り奈々瀬の妖艶さと情緒不安定な何を考えているかわからないキャラをみごとに演じていた露伴青年パート。

絵の真相や山村仁左右衛門と奈々瀬との関係が原作より詳しく描かれている時代劇パート。

テンポは悪くないんですが本編と少し毛色が違うこの2つのパートが妙に長く感じました。

奈々瀬が露伴に「あなたは似ている」と言っていたわりに2人に子どもはおらず、さらに先祖が奈々瀬の方なのに山村仁左右衛門が高橋一生なのは少し混乱しましたが。

 

Z-13

ルーヴル美術館 Z-13倉庫でついに「黒い絵」と対峙。

冒頭での露伴の家に入った強盗の真相もわかり、徐々に恐怖が襲ってくる展開は映画ならではでした。

エマと京香を逃がす余裕はあるものの、好奇心が勝って見ることをやめられない露伴がとてもよかったです。これぞ岸辺露伴。

「黒い絵」の攻撃によって自分の「血」の運命に対峙するのもジョジョっぽい。

たださんざん焦らして登場した「黒い絵」のタッチが現代的すぎて個人的にちょっと引っかかりましたね〜

線がシャープ過ぎて得体のしれない不気味さよりもスマートさが強調されすぎてる気がしました。

なにげに「黒い絵」を見てるのにぴんぴんしてる泉くんがまじで最強。

 

最後に

時代劇パートからエンディングまでが少しダレてしまってる気がするので、個人的には100分くらいでもよかったのでラストはもっとサラッと流してほしかった感じですかね。

ドラマから引き続き、原作からの違和感のないオリジナル要素の追加や、内容を補完し膨らませる脚本と映像はほんとすごいです。

今年もドラマシリーズがまた見れるのかどうなのか期待して待っています。