【感想】北野誠のおまえら行くな。|ホラードキュメンタリーの絶妙なバランス

最近、YouTubeで怪談や心霊スポット巡りの動画を見ることにすっかりハマってしまい、ブログの更新が少し滞っていました。

そんな中、以前からずっと気になっていた番組『北野誠のおまえら行くな。』が、Amazon Prime Videoで視聴できることを発見!

一度見始めると、そのおもしろさに夢中になり、勢い余って有料チャンネルにも登録して2010年〜2023年までのエピソードを数日かけて一気に視聴してしまいました。

今回は、その中でも特に印象に残った3つのエピソードをご紹介しようと思います。

 

青森編1~八甲田山へ突撃~

 

 

感想

『北野誠のおまえら行くな。』とは

この番組は、お笑い芸人でタレントの北野誠が「心霊探偵団」の団長となり、ゲスト出演者の団員とともに心霊スポットやいわくつきの場所などを訪れ、そこに伝わる噂や伝説などを検証・体験しにいくというもの。

番組は、2010年と2011年はDVDだけのオリジナルビデオ作品としてリリースされ、2012年からは「エンタメ〜テレ」でTV放送がスタート。

2024年現在も続いている人気番組です。

この番組の特徴は、「ガチンコ・ホラー・ドキュメンタリー」と銘打っているだけあって、過剰な演出も少なくリアルな心霊体験を追求している点です。

何も起きない回も多いですが、その「何も起きない」ことが逆にリアリティを高めています。

また、北野さんと後輩芸人の方々や番組監督との軽快な掛け合いも、この番組の魅力の一つ。

怖いだけではないやり取りが、ホラードキュメンタリーとして絶妙なバランスを保っています。

 

印象に残ったエピソード

1. 京都府「Kホテル(笠置観光ホテル)」

 特に印象に残っているのが、2010年「おまえら行くな。〜飛翔編」で紹介された京都のKホテル(笠置観光ホテル)。

このホテルは1990年に廃業して以来、自殺したオーナーや女性の霊が出ると噂される有名な心霊スポットです。

2023年末には、この廃ホテルを管理していたYouTuberが侵入者を脅迫し、逮捕される事件もあり話題にもなっていました。

 

番組では、若手芸人数組がイベント用の映像を撮影するためにKホテルを訪れ、その内の1人が撮影した映像の中に、女性の霊が写り込んでいたことが映像とともに紹介。

画面越しにこちらをじっと見つめる不気味なその姿に鳥肌が立ちました。

また、後日談として、その霊と一緒に写っていた芸人がバイク事故を起こした話も紹介され、ただの偶然とは思えない恐怖を感じます。

 

2. 岩手県「松尾鉱山」

次に印象深かったのは、2012年「北野誠のおまえら行くな。~ボクらは心霊探偵団 GEAR 2nd~」の岩手心霊巡礼紀行で紹介された「松尾鉱山の廃墟群」です。

この回は、視聴者の間でも「神回」と称されている人気のエピソードで、昼間は美しい緑に囲まれた幻想的な風景が広がりますが、夜になると一転して恐怖が増します。

 

松尾鉱山は、かつて「東洋一の硫黄鉱山」と呼ばれるほど繁栄していましたが、1972年に閉山してから無人の建造物が点在する寂しい場所となりました。

特に夜の小学校が印象的で、鉄製の扉が突然「バンバン」と音を立てたり、ロッカーの扉が勝手に開閉したりと、想像を超える現象が次々とカメラに捉えられ、非常に衝撃的でした。

 

3. 愛知県「坊ケ坂」

2020年「北野誠のおまえら行くな。松原タニシと行く恐い物件SP」で紹介された「坊ケ坂」も、強烈な印象を残しています。

この場所は愛知県名古屋市にあり、「尼ケ坂」というスポットとともに紹介されました。

江戸時代に、武士と恋に落ちた女性が身分の違いから命を絶ち、その後、母親を探し続けた子どもがさまよい息絶えたという言い伝えが残っています。

その女性の霊が「尼ケ坂」に、子どもの霊が「坊ケ坂」に出るとされています。

 

番組では、この場所を訪れた際の不気味な雰囲気がとても印象的でした。

坂に面したアパートや住宅は廃墟となっているものが多数。

マンションに至っては、一方の側には住人が住んでいるのに、坂に面している側には住人が住んでおらず室内も荒れたまま放置されていたりと、意味のわからなさが不気味さを一層引き立たせていました。

 

最後に

以上が『北野誠のおまえら行くな。』で私が特に印象に残った3つのエピソードでした。ここで紹介した以外にも、興味深い心霊スポットやいわくつきの場所などが多く取り上げられているので、興味がある方にはぜひおすすめしたい番組です。Prime会員であれば、2012年〜2022年のエピソードは追加料金無しで視聴できるので、まずはそちらを楽しんでみてください。