【感想】異動辞令は音楽隊!|軽いコメディ映画と思いきや

『異動辞令は音楽隊!』は2022年8月26日に公開された映画で、主演は阿部寛、監督は内田英治です。

警視庁捜査一課の敏腕刑事・成瀬司 (阿部寛)は、ある日思いもかけず警察音楽隊への異動を命じられる。

音楽隊への異動を不服に思う成瀬だったが、次第に音楽隊のメンバーと打ち解け、音楽の楽しさや仲間との絆を学んでいくストーリー。

2023年6月28日よりPrime Videoで配信開始されたので観賞、ネタバレありの感想でも。

 

異動辞令は音楽隊!

異動辞令は音楽隊!

 

ストーリー

 

犯罪撲滅に人生のすべてを捧げてきた鬼刑事・成瀬司。

だが、コンプライアンスが重視される今の時代に、違法すれすれの捜査や組織を乱す個人プレイ、上層部への反発や部下への高圧的なふるまいで、周囲から完全に浮いていた。

遂に組織としても看過できず、上司が成瀬に命じた異動先は、まさかの警察音楽隊!

しかも小学生の頃に町内会で和太鼓を演奏していたというだけで、ドラム奏者に任命される。

すぐに刑事に戻れると信じて、練習にも気もそぞろで隊員たちとも険悪な関係に陥る成瀬。

だが、担当していた強盗事件に口を出そうとして、今や自分は捜査本部にとって全く無用な存在だと思い知る。

プライベートでも随分前に離婚、元妻と暮らす高校生の娘にはラインをブロックされてしまう。

失意の成瀬に心を動かされ手を差し伸べたのは、〈はぐれ者集団〉の隊員たちだった。

Prime Video 異動辞令は音楽隊! より

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感想

もう少し軽いコメディ職業映画かと思いきや、冒頭からなかなかシリアスな雰囲気で進むストーリーでした。

 

アポ電強盗やキャラクター説明のためにパワハラなどの暴力描写をしっかり描いていたのは観る人を選ぶシーンかもしれませんね。

成瀬が音楽隊に配属が決まってからは一転コメディチックに。

始めはいやいや活動していたものの、春子 (清野菜名)との和太鼓とトランペットのセッションや成瀬の娘 法子 (見上愛)との演奏で徐々に音楽隊への向き合い方が変わっていくシーンは、音楽の楽しさを伝える素敵なシーンに感じました。

春子以外の音楽隊メンバーは出番がすくないものの、北村 (高杉真宙)の拗ねた嫌味な感じとか、国沢 (板橋駿谷)の少し抜けた体育会系の感じなど、それぞれキャラクターが立っていて魅力的でした。

坂本 (磯村勇斗)のシーンはどれもよかったですね。

駅前での演奏シーン後、成瀬から謝れるシーンでは坂本の動揺がよく描かれていました。

 

強盗に襲われてしまうのは予想できるものの、まさかハツさんが亡くなってしまうとは... こういうところ妙にシビアなのが今作は一貫していましたね。

ただアポ電強盗のリーダーがやたら強いのには笑ってしまった。

そもそも、あんな人目の多いところで強盗の実行犯とのこのこ接触しに来るのは疑問に感じたけど...

 

最後に

ストーリーの流れはだいたい予想がつくベタな感じになっているものの、役者陣が実際に演奏している演奏シーンは感動しますし、なかなか面白かったです。

ご都合主義的な展開をするところは目につくものの、パワハラや暴力描写、痴呆症の母親や娘との関係、高齢者を狙うアポ電強盗などコメディばかりに逃げすに2時間でしっかり描かれていたんじゃないかと思います。