CS放送の映画専門チャンネル ムービープラス3月の特集「2か月連続!特撮映画」を鑑賞したので今回はその中から『宇宙大怪獣ギララ』『大巨獣ガッパ』のネタバレありの感想でも。
両作品とも『ウルトラQ』から始まった怪獣ブームに乗って制作されたもので『宇宙大怪獣ギララ』が松竹制作、『大巨獣ガッパ』が日活制作で、共に1967年に公開された作品です。
宇宙大怪獣ギララ
日本宇宙開発局FAFCが火星探査ロケットを発射。ロケットから離脱したアストロ・ボートAABγ号は突然、謎の飛行物体の妨害に遭う。船内には正体不明の発光胞子が侵入していた。クルーが地球に持ち帰った発光体は高圧電気や原子エネルギーを栄養源として、巨大な怪獣に成長してしまう。
ムービープラス 「宇宙大怪獣ギララ」 より
謎の飛行物体
ストーリーは火星探査を目指す宇宙船が謎の飛行物体に妨害を受けるところから始まるものの、その飛行物体はそっちのけでギララを倒すことだけが目的になって根本的なところは何も解決しないまま終わるという...
宇宙空間での話がとにかく冗長で、BGMも相まって緊張感の欠片もなし、ギララが出現してからの特撮シーンも特に展開もなく同じようなシーンを延々と見せられ上映時間88分とは思えないくらい長く感じた作品でした。
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大巨獣ガッパ
雑誌記者の黒崎、カメラマンの糸子、生物学助教授の殿岡ら探検隊一行は、社長の命を受け南海のオベリスク島に上陸した。彼らは密林の洞窟で、島民が“ガッパ”と呼ぶ巨大爬虫類の卵を発見。ちょうど卵が割れて子ガッパが誕生するが、珍しい獲物に喜ぶ彼らは島民の制止も聞かず日本へ連れ帰ってしまう。
ムービープラス 「大巨獣ガッパ」より
親子愛
あまり怪獣映画では類をみない親子愛を全面に押し出した作品でした。
とにかくガッパ親子に愛嬌があり人間側は自分のエゴを優先する人物ばかり。
さらわれた子ガッパを取り戻すべくいざ日本に上陸すると、何故か母ガッパは口にタコを加えて現れる愛情ぶり。
日本に向かう道中も海を泳いでいたかと思えば空を飛びまた泳いで現れるというチグハグさと、ガッパの語感から河童を想像するものの、鳥のように帰巣本能がありクチバシと背中に羽があるという謎デザイン。
ラスト羽田空港では飛べない子ガッパに飛び方を教えるシーンまで登場して最後までほんわかした作品でした。
最後に
今回一緒に見れたことによって東宝特撮作品の当時のレベルの高さをよく知れた特集でした。
ただギララ・ガッパともに松竹と日活の唯一の怪獣映画になってしまったものの、東宝特撮作品にはない独特な仕上がりになっているので興味がある方は視聴してみるのもおすすめです。
各配信サイトでも配信していますし3・4月中はまだムービープラスで放送予定があるので気になった方はぜひ。
『宇宙大怪獣ギララ』放送予定はこちら
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